憧れていた保育の仕事に就いたものの、転職を検討している保育士さんも多いのではないでしょうか。
保育士はやりがいのある仕事ですが「人間関係が大変」「仕事がハード」などの悩みから、転職を考える人もいます。
今回は転職経験のある保育士106人にアンケートを実施し、「転職した理由」や「転職活動が順調だったか」について聞きました。
- 調査対象:転職経験のある保育士
- 調査日:2022年1月13日~29日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:106人(女性90人/男性16人)
保育士106人に聞いた転職理由ランキング【伝える際のポイントや例文】
転職経験がある保育士106人に「転職した理由はなんですか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
回答数上位6位までをランキング形式で紹介します。
1位は「職場の人間関係の悩み(32人)」でした。
職場の人間関係はどんな職種でも「転職・退職理由」の上位に入る項目です。
2位以下は「収入アップのため(29人)」、3位「労働時間への不満(28人)」と続きます。
ほとんどが、今の職場への不満から転職を決意したケースですね。
では5位以降のランキングの解説も含めて、具体的な回答を紹介します。
1位 職場の人間関係の悩み
1位は106人中32人が回答した「職場の人間関係の悩み」です。
「園長と合わない」「保育士同士の人間関係が悪い」「保護者との関係に悩んだ」などの回答が寄せられました。
保育はチームで行うので、保育士同士の関係が悪いとストレスが大きくなりますよね。
なお「保育園は女性が多い職場だから、女性同士の人間関係に悩みがち」と言われることもあります。
しかし「女性保育士から男性保育士への発言が怖かった」「男性保育士として勤務していて、同僚や保護者からの目線が気になった」など、男性保育士の苦労に関する意見も。
男女問わず職場の人間関係には悩んでいることがわかります。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 人間関係や保護者との関係がしんどくなってきたため(転職時25歳 女性)
- 人間関係がしんどくなった(転職時29歳 女性)
- 職場の人間関係が上手くいかなかったからです(転職時37歳 男性)
職場の人間関係の悩みについては、具体的な内容を伝えないようにしましょう。
なぜなら、「人間関係がうまく築けない人」「コミュニケーション能力が低いのではないか」と思われてしまうからですね。
保育士の仕事にコミュニケーション力は必要なので、能力の低さが露呈してしまうと、採用が遠のいてしまいます。
職場でコミュニケーションを積極的に取りたい姿勢をアピールすれば、園内での人間関係の構築や保護者対応にも期待してもらえるのではないでしょうか。
- 「前の園では個人主義の傾向があり、責任の所在がはっきりしていたのは良かったですが、意見を出し合う機会が少なく、保育士間の連携がうまく取れないこともありました。貴園のような、チームワークを重視し、若手でも発言できる風通しのよい環境を希望していたので、今回応募しました。」
2位 収入アップのため
2位は106人中29人が回答した「収入アップのため」です。
「仕事内容と収入が見合わない」という意見も目立ちました。
保育士の仕事は朝から晩までハードで、大切な子どもたちを預かるため責任も重いです。
大変なわりに収入が少ないと不満をもつ保育士が多いのですね。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 仕事内容のわりにお給料が少なかったから(転職時27歳 女性)
- ボーナスが欲しかったから(転職時31歳 女性)
- 給与が安くて生活が苦しいから(転職時38歳 男性)
収入面の不満についてはアピールしないほうがいいでしょう。
なぜなら、給料やボーナスなど、金銭的な待遇を重視しているだけの人だと思われかねないからですね。
収入重視の人は、採用しても収入面に不満が出てきたら、再びすぐに辞める可能性が高いため、園側も採用を控えます。
収入重視と思われないためにも、「成果を正当に評価されたい」「スキルアップやキャリアアップを目指している」といった、モチベーション維持のためのポジティブな理由を伝えるといいでしょう。
- 「以前勤めていた園には評価制度がなかったため、自分の能力がどの程度なのか客観的に確認できませんでした。キャリア形成を図るためにも、評価を正しく得たいと思い、貴園の人事制度やキャリアアップ制度に魅力を感じ応募しました。」
3位 労働時間への不満
3位は106人中28人が回答した「労働時間への不満」がランクインしました。
「残業や持ち帰りが多い」という声が多数。
残業や持ち帰りはルールにのっとっていれば違法ではありませんが、保育士にとっては大きな負担ですよね。
「運動会」「発表会」「作品展」などのイベント前後に残業がとくに増える保育園もあるため、「ツラすぎる」と感じてしまう人も多いです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 残業が遅くまであるため(転職時24歳 女性)
- 持ち帰りが多くなり、家族とのプライベートの時間が取れなくなったため(転職時32歳 女性)
- 土曜日や夜の時間外勤務が多かったので(転職時38歳 女性)
労働時間に不満があり転職する場合、労働時間改善のために取り組んだことをアピールするといいでしょう。
残業や持ち帰りの負担を伝えても、「作業効率が悪いのではないか」と、あなたの仕事のやり方や能力を問われてしまうからですね。
保育士は保育だけでなく、事務仕事や行事の計画など幅広い業務をこなす必要があるため、効率的に取り組まないと労働時間は長くなりがちに。
「いろんな工夫や提案などをしてきたものの、改善できなかったから転職を希望した」と伝えると印象も変わってくるでしょう。
- 「手作業が多い園だったため、パソコンのシステム導入を提案したものの、予算の都合で受け入れてもらえませんでした。業務効率のためのシステムを導入している貴園なら、子どもと接する時間も増やせると思い応募しました。」
- 「前園は規模の大きな園でクラスの人数も多かったため、園児一人ひとりと深く向き合えませんでした。仕事の分担などを提案したものの、人員が足りず思ったように振り分けができなかったため、人員体制の整った園への転職を希望しています。」
4位 結婚・出産のため
4位に入ったのは106人中17人が回答した「結婚・出産のため」でした。
「結婚と同時に引越したから」「結婚や出産を機に、ワークライフバランスを見直したかったから」という2パターンに分かれました。
出産を経て保育士を続ける場合、「自分の子どもを早朝から保育園に預け、お迎えは閉園ギリギリに駆け込む」という生活になる人もいます。
仕事を続けつつ、自分の生活にゆとりも作れるよう、転職を決意する人も多いようです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 結婚を機に引越すことになったので転職した(転職時23歳 女性)
- 結婚を機に、夫とのすれ違いの時間をなくすためにパート保育士の仕事を探しました(転職時27歳 女性)
- 子どもができて「これまでと同じ働き方ができない」と思ったため(転職時29歳 女性)
結婚や出産が転職の理由なら、正直にそのまま伝えて問題ありません。
今回のアンケート結果を見てもわかるとおり、結婚による引越しで転職する保育士や、妊娠・出産を機に働き方を変える保育士は一定数います。
そのため、園側からも転職理由を理解してもらえるでしょう。
ライフステージの変化に合わせた具体的なキャリアプランを伝えたり、結婚や出産後も働ける園の環境に魅力を感じたなど、保育士として長く働きたい希望をアピールすれば、園側にも良い印象を与えるのではないでしょうか。
- 「結婚を機に夫の実家があるこちらに引越してきました。結婚後も保育士の仕事を続けたいと希望しており、お子さんのいる職員が活躍している貴園で働きたいと応募しました。」
- 「妊娠をきっかけに以前の園を退職しましたが、子どもの預け先の目処もついたので、再び働きたいと思いました。子どもが小学校に入るまではパートで、小学校に上がったらフルタイムで働きたいと考えているため、多様な雇用形態に対応している貴園を希望しました。」
5位 多忙だから
5位にランクインしたのは106人中8人が回答した「多忙だから」でした。
開園中はずっと忙しく、お昼寝の時間も「寝ない子の抱っこ」「呼吸チェック」などがあり、気の休まる暇がありません。
閉園後にイベントの準備や事務作業をこなすことも多いですよね。
また保育士の数が不足していると業務量はますます増え、「仕事が多すぎてツライ」「多忙なのに収入が見合っていない」と転職を決意する人もいます。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 活動が毎日設定保育で激務でした(転職時25歳 男性)
- 業務が多すぎて疲れたから(転職時28歳 女性)
どれだけ多忙だったかアピールをしたり、「疲れた」「しんどかった」などのネガティブな話をしたりするのは避けましょう。
保育士の仕事は業務内容も幅広く、園によっては職員の数が不足していることもあります。
そのため、多忙なのは当然であり、忙しさに不満を覚えて転職する人は、どこに行っても務まらない人だと判断されてしまいます。
「忙しいのに何の対応もしてくれなかった」など園のせいにするのも、主体的な働き方ができないと思われてしまうため、やめておきましょう。
前向きで向上心のある人だという印象を与えるためには、次の2点を伝えるようにしてみてください。
- 多忙な業務内容から得られたことを伝える
- 希望する業務量の園に転職することで、具体的に何ができるか伝える
- 「一人担任制で責任をもってさまざまな業務に取り組めたのは良い経験になりましたが、子どもと関わる時間が少なかったため、複数担任制の貴園で保育の幅を広げてみたいと思いました。」
- 「イベントや行事に力を入れている園で、子どもが楽しんでくれるのはやりがいにもなりました。ですが、もう少し普段の保育で子どもと接したいと思ったのも本音です。貴園はイベントや行事が少ないため、保育に力を入れられるのではないかと思い希望しました。」
6位 保育方針が合わない
6位は106人中5人が回答した「教育方針が合わない」となりました。
園の保育方針や保育観にはさまざまなものがあります。
仕事熱心で保育についての理想がある人ほど、園の保育方針が合わないとツラく感じるのではないでしょうか。
また保育方針は園長の考えに大きく影響されます。
そのため「園長が交代して方針の違いを感じるようになった」という回答もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 保育のやり方に違和感があり「もっと子どもに向き合えるところで働きたい」と思ったから(転職時25歳 女性)
- 行事がとても多い園だったので、一人ひとりじっくり関わる保育ができず不満でした(転職時38歳 女性)
園との保育方針が合わなかったことは伝えてもいいですが、批判や悪口にならないように注意してください。
採用しても方針が合わないと感じたら、またすぐに辞めてしまうのではないかと採用を見送られてしまうからですね。
さらに「我の強い人」「自己中心的な人」とも思われてしまい、園長やほかの職員とのトラブルに発展しないか危惧されることにも。
方針が合わなかったことを伝える際は、「前の園の方針はおかしかった」という指摘ではなく、「自分とは考え方が少し違った」という言い方にとどめておきましょう。
そして、自分の保育観と一致している点などを挙げながら、希望している保育園の理念や方針など理解していることをアピールするといいでしょう。
- 「以前の園は、園庭のない保育園で十分な外遊びができませんでした。私は体力に自信があるので、運動あそびを大切にしている貴園の方針が魅力的で活躍できると思い応募しました。」
- 「前園は大規模保育園で行事やイベントに力を入れていたため、日々の生活の中で成長を見守ることが難しかったです。私自身、一人ひとりに寄り添う保育を目指したかったので、小規模園でなおかつ生活や遊びを重視しているアットホームな貴園に興味をもちました。」
同率6位 他の仕事への興味
同率6位は「他の仕事への興味」が転職理由として挙がりました。
保育科卒だと「学生時代の友達もみんな保育士」という場合も多く、「視野を広げたい」と思う人もいるようです。
また自身の子育てを経験したことで、「別の側面から子どもや保護者に関わりたい」と思い始めることもあるでしょう。
保育士として働いていると対人スキルやコミュニケーション能力が身につくため、事務・営業などの異職種でも活躍可能です。
「児童館」「保育園を運営している会社の本部」など、保育士資格を生かせる転職先もありますよ。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 他に挑戦してみたいことができた(転職時25歳 女性)
- 地域子育て支援をしたいと思ったので(転職時38歳 女性)
保育士以外の仕事に興味をもち、転職を希望している場合、保育士の業務で身についたスキルや経験をアピールするといいでしょう。
なぜなら、保育士の仕事で得られるスキルや経験は、ほかの仕事にも活かしやすいからですね。
たとえば以下のようなスキルは、「営業職」「接客・販売職」「看護・介護業界」「事務職」など、幅広い職種・業種で活躍可能だと言えるでしょう。
- 子ども、保護者対応、職員との連携などで培ったコミュニケーション力
- 子どもの命を預かるという責任感の強さ
- 保育計画書の作成など事務作業経験
注意したいのは、保育士の仕事内容に不満があったとしても、ネガティブな志望動機は伝えないことです。
「マイナス思考な人」「嫌なことがあったらすぐ辞めるのでは」と思われてしまいます。
異業種・異職種への転職は、ヤル気や向上心など人物重視の傾向もあるので気をつけてくださいね。
- 「保育園の業務で事務作業をしているうちに、事務職に興味が出てきたので転職を決意しました。保護者への電話連絡もしていたので、電話対応も抵抗なく対応できます。」
- 「これまで保育の世界でしか仕事をしたことがなく、ほかの世界も経験してみたいと思い転職を決めました。保育園では職員同士のチームワークが重要だったため、協調性をもって周りへの目配りも忘れることなく仕事ができるようになりました。保育士として経験したことを御社で活かしたいと思います。」
保育士の転職活動方法ランキング
続いて「転職活動の方法はなんですか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
回答数上位5位までをランキング形式で紹介します。
1位は「ハローワーク(61人)」です。
ハローワークには地元の求人が多く、公的機関であることから安心感もあります。
2位以下は「転職エージェント(35人)」、3位「転職サイト(32人)」、4位「知人の紹介(15人)」、5位「派遣会社(6人)」と続きます。
最近では、保育士専門の転職エージェントや転職サイトも多いですよね。
また1割以上の人が「知人の紹介」と答えたのも特徴的でした。
保育士の場合、先に転職した同僚や同業の友人から声がかかることも多いようです。
では、それぞれの転職方法を選んだ理由について、具体的な回答をもとに紹介します。
1位 ハローワークへ相談した
1位は106人中61人が回答した「ハローワークへの相談」です。
「失業手当の受給手続きと一緒に利用」「安心できる」などの回答が寄せられました。
ハローワークでは仕事が探せるだけではなく、転職に向けてのアドバイスがもらえます。
誰かに相談しながら転職活動をすすめたいという人にはぴったりです。
また「職員によっては、転職先候補の離職率など、募集要項には載っていない詳細な情報を教えてくれる」というメリットもあります。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 地方でネット求人が少ないから(転職時24歳 女性)
- 失業手当等の手続きのためハローワークに通ったので、一緒に新しい職場探しをしました(転職時28歳 女性)
- ハローワークの窓口で相談すると保育園の情報や雰囲気も教えてくれたので、一番信用できると感じました(転職時41歳 女性)
ハローワークを転職活動で使うなら、自分から積極的に動くことが大切です。
なぜなら、ハローワークの求人票は情報量が豊富とは言えず、詳細について把握できない部分も多いからですね。
ハローワークでは窓口で個別に求人について質問などできるので、職員に疑問点などを確認してみてください。
さらにインターネットで園について調べてみるなど、自分で情報収集するのもいいでしょう。
また、転職のアドバイスなどサポートもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。
2位 転職エージェントへ登録した
2位は106人中35人が回答した「転職エージェントへの登録」です。
転職エージェントでは希望に合う求人を提案してもらえるほか、転職活動についての相談にものってもらえます。
「現職が忙しく、自力で求人を探す時間がとれない」「異職種への転職で不安」という人にとってはメリットが大きいですね。
なお転職先が「保育園」「保育士資格を生かせる職場」の場合、保育士専門の転職エージェントを利用した人が多いようです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 自分で探すよりも楽だったから(転職時22歳 女性)
- 保育園以外で働いたことがなくて転職方法が分からなかったので、エージェントを利用しました(転職時26歳 女性)
- キャリアアドバイザーが親身になって相談にのってくれる(転職時31歳 男性)
仕事が忙しくて転職活動の時間が取れない人や、初めての転職でどのように活動すればいいか方法がわからない人には、転職エージェントがおすすめです。
なぜなら転職エージェントでは、「お仕事紹介」「応募書類の書き方」「志望動機の伝え方」「スケジュール管理」など、転職に必要なサポートが充実しているからですね。
転職エージェントを利用するなら、各種サービスやサポートをフル活用しましょう。
また、自分の希望や転職を決めた理由などは明確に伝えておくことが大切です。
忙しいからとすべて任せてしまうと、合わない仕事を紹介されたり、悩みが解決しなかったりと、ふたたび転職活動を余儀なくされることになるので注意してください。
3位 転職サイトで求人を探した
3位は106人中32人が回答した「転職サイトでの求人探し」がランクイン。
「大手転職サイト」を使った人もいれば、「保育士専門の転職サイト」を使った人もいました。
求人サイトには多くの求人が掲載されているため、自分で手軽に求人を探すことができます。
転職を考えはじめたとき、手始めに転職サイトをのぞいてみるという人も多いのではないでしょうか。
また、ハローワークに行くのは勇気がいるという理由で、転職サイトを利用した人もいました。
在職中ですと「ハローワークで職探ししているのを同僚に見られたらどうしよう」と心配になるのかもしれません。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 仕事をしながら手軽に探せるから(転職時23歳 女性)
- 転職エージェントやハローワークだと担当者の主観が入ると感じ、自分で探したいと思いました(転職時28歳 女性)
- 求人数が多いため(転職時31歳 女性)
転職サイトを利用する際は、複数サイトへの登録がおすすめです。
多くの転職サイトをチェックすることで、希望に合った仕事が見つかる可能性も高まるからですね。
たとえば、保育士の求人に特化した転職サイトに加えて、地元の仕事探しにも強い転職サイトへ登録しておくことで選択肢が増えます。
基本的に転職サイトの登録は無料で、登録後は非公開求人もチェックできるので、気になるサイトがあれば気軽に登録してみてください。
ただし、求人を常時募集している園は離職率が高く、保育士不足が深刻な可能性もあるので注意しましょう。
どのような求人が出ているのか、待遇面などを知るための情報収集として転職サイトを活用するのもいいのではないでしょうか。
転職サイトを探す際には、「【保育士に人気の転職サイトおすすめランキング10選】利用者の口コミも紹介」の記事を参考にしてみてください。
4位 知人の紹介で転職した
4位に入ったのは106人中15人が回答した「知人の紹介での転職」です。
「知り合いの紹介だと安心できる」という回答が目立ちました。
知り合いがすでに働いている保育園なら、人間関係や勤務形態のことも事前に詳しく聞けるので安心できますよね。
「コネがあったので採用がスムーズに決まった」という体験談も多く寄せられています。
ただし、コネ入社すると辞めにくいというデメリットもあるので注意しましょう。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 人間関係などを実際に経験している友人からの紹介が、一番安心できると思ったからです(転職時22歳 女性)
- 全然知らないところに行くのは、ためらいがあったため(転職時39歳 男性)
知人から職場を紹介してもらう場合、伝えられた情報が本当なのか自分でも調べてみてください。
なぜなら、紹介する側は保育施設の良いところしか伝えてこない可能性もあるからですね。
ホームページだけでなく利用者の口コミなどをチェックするのもいいでしょう。
具体的な保育施設の雰囲気や人間関係について教えて欲しいと、紹介者にお願いしてみるのも方法の1つです。
紹介してもらう際に注意したいのが、合わないと思っても断りにくかったり、入社後辞めにくくなるデメリットがあることです。
紹介時に「話を聞きたいけれど、条件や保育方針など合わない場合は断ってもいいか」「入社後合わなかったら辞めても問題ないか」など確認しておくといいでしょう。
5位 派遣会社へ登録した
5位にランクインしたのは106人中6人が回答した「派遣会社への登録」です。
「残業や持ち帰りが少ない」「業務範囲が明確」といったメリットにひかれ、派遣保育士を選んだ人も。
派遣保育士であれば「短時間勤務」「週2~3日のみ勤務」など、柔軟な働き方も可能です。
また異職種に挑戦する場合、派遣なら比較的仕事がスムーズに決まりやすいというメリットがあります。
派遣社員だと、正社員に比べて「未経験OK」という求人が多いからです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 出産のことも考え、長期ではなく短期の仕事で、福利厚生が充実していたものを選択しました(転職時27歳 女性)
- 直接雇用だと行事参加や事務仕事が多いと感じていました。人材派遣なら業務内容が固定され、安心して保育にあたれると考えたからです(転職時38歳 女性)
派遣の保育士として働きたい人は、求人数の多い派遣会社を利用しましょう。
求人数に比例して、希望通りの保育施設や求人情報も見つかりやすくなるからですね。
たとえば、出勤日数や勤務時間などが理想の条件を満たしていたりです。
また、保育士から異業種・異職種へ転職する場合、派遣からスタートするのもおすすめです。
派遣社員の場合、正社員に比べて「未経験OK」の求人も多く、転職のハードルも低めだからですね。
保育士向けの派遣会社を探す際には、「保育士におすすめの派遣会社ランキング厳選10社【2024年最新版】」の記事が参考になるのでおすすめです。
保育士以外の仕事に転職したい人は、未経験歓迎の求人が豊富な『スタッフサービス』や『テンプスタッフ』をチェックしてみてください。
保育士の転職は順調だったか?
最後に「転職は順調でしたか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
「順調」「まあ順調」を答えた人は全体の81.9%。
多くの人が「転職活動は順調だった」と答えました。
保育士は人手不足であり、求人数が多いことも一因でしょう。
では「転職活動が順調だった理由」「転職活動が大変だった理由」を、具体的な回答をもとに紹介します。
転職活動が順調だった理由
「転職活動が順調だった」と答えた人からは「保育士の求人が多かったから」などの回答が寄せられました。
保育士は人手不足なので、最近では一年を通して求人が出ていますよね。
なお、働きながらの転職活動では「派遣会社や転職エージェントが間に入ることでラクになった」と実感している人が多数いました。
他の保育園への転職だけではなく、異業種への転職が順調だったという人も。
「保育士をしていたことがプラスに働いたと思う」「エージェントを利用したら、希望に合う仕事が多数見つかった」という体験談がありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 需要が高いため、こちらが選べるほど求人が多い(転職時23歳 女性 転職サイト利用)
- キャリアアドバイザーが日程調整を代わりにしてくださるので、スムーズでした(転職時31歳 男性 転職エージェント利用)
- 登録してから1週間で転職先が見つかったからです(転職時36歳 女性 保育士専門の派遣会社利用)
転職活動が大変だった理由
「転職活動が大変だった」という人からは「日程調整が難しかった」「希望に合う園が見つからなかった」などの回答が寄せられています。
また異業種への転職に苦労した人も。
異業種転職に苦労する理由としては「保育士のスキルは一般企業では生かせない」「保育士はパソコン作業ができない」と誤解されがちなことが考えられます。
転職エージェントやハローワークでアドバイスを受けながら、応募書類や面接での受け答えを磨くことで、乗り越えやすくなるはずです。
また転職はできたものの「転職先の園に馴染むのが大変だった」と、転職後に苦労した人も目立ちました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 休みが取れなかったので、園見学をしたくても日程調整が出来なかった(転職時26歳 女性 転職フェア利用)
- 異業種になると、書類選考で落ちてしまうことも多かった(転職時28歳 女性 ハローワーク・転職エージェント利用)
- 土曜日に勤務しなくてよい保育職がなかなか見つからなかった(転職時38歳 女性 ハローワーク利用)
働きながらの仕事探しだと、使える時間も限られてきて、数ある求人の中から自分にマッチした仕事先を絞り込むのも一苦労ではないでしょうか。
保育士の転職を効率的に行うためにも、「派遣会社」や「転職エージェント」の利用するのもおすすめです。
上記どちらも担当者がサポートしてくれるためです。
まずはあなたがこれまで得てきたスキルや経験、希望条件などをじっくりヒアリング。
あなたの状況を理解したうえで、適正な仕事を探してくれたり面接や必要書類作成のサポートをしてくれたりしますよ。
『転職エージェント』は、以下のような人に向いています。
- 今よりスキルや収入アップを目指したい人
- 保育施設の詳細な情報を教えてもらいながら自分に合う園への転職を目指したい人
正社員に特別なこだわりがないのであれば、『派遣社員』という働き方もおすすめ。
勤務時間や仕事内容が契約で決まっているため、以下のような人に向いているといえるでしょう。
- 残業など労働時間に不満がある人
- 持ち帰り仕事が多いなど業務の負担を軽減したい人
以下、保育士の転職におすすめの「派遣会社」と「転職エージェント」を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
業界屈指の求人数だから選択肢が豊富。
【公式】https://hoiku-shigoto.com/
ブランクありもOK!給与の週払いにも対応。
【公式】https://hoikubatake.jp/
保育士の「派遣会社利用満足度」No.1 。(※)
【公式】https://www.braves.co.jp/sat/hoiku/
※2020年 GMOリサーチ
地域専属コンサルタントによるサポートあり。
【公式】https://hitoshia-hoiku.com/
入職後も相談室専任スタッフのサポートが受けられる。
【公式】https://hoiku.mynavi.jp/
「転職・就職フェア」を定期的に開催。
【公式】https://www.hoikushibank.com/
候補先が複数ある場合は掛け持ち登録もできて、「派遣会社」と「転職エージェント」を並行しての登録も可能です。
まだ次の職場に対して具体的なイメージができていない場合、複数の担当者の意見を聞く中で、自分の考えをまとめていくのもアリではないでしょうか。
保育士の転職理由アンケート調査結果まとめ
転職経験のある保育士106人にアンケート調査を実施したところ、「保育士の転職理由」第1位は「人間関係の悩み」でした。
2位以下には「収入アップのため」「労働時間への不満」が入り、現職への不満が原因で転職を決意した人が多くなっています。
ただし、面接などでストレートに現職の不満を伝えるのは、印象が悪くなるため避けるといいでしょう。
保育士の転職方法で一番多かったのは「ハローワーク」でした。
失業手当の手続きとあわせて職探しができ、公的機関であることから安心感もありますね。
また転職エージェントや派遣会社を使った人も目立ちました。
「転職が順調だった」と答えた人は8割を超え、「保育士は人手不足のため需要が高い」ことがわかります。
しかし、需要が高く求人数も多ければ、求人の質は玉石混交の可能性が。
比較検討する時間のない人や判断に自信のない人は、「派遣会社」や「転職エージェント」など第三者を間に入れての転職活動をおすすめします。