- 「派遣先の仕事が暇すぎてツライ」
- 「やることないのに派遣されている意味あるのかな?」
- 「仕事中どうやって暇つぶしすればいいの?」
派遣社員で働いているときに仕事がなくて「暇すぎる」と感じた人もいるのではないでしょうか。
「お金を払って派遣社員を雇っているのに仕事がなくて暇なんてある?」と思う人もいるかもしれません。
結論から言うと、仕事がなくて暇を持て余している派遣社員は実際にいます。
やる気満々で派遣先に行っても、派遣された企業から仕事を与えられないことがあるからです。
人手を必要としているから派遣されたはずなのに、なぜ「暇すぎる」「仕事がない」ことが起きるのでしょうか。
当記事では
- 派遣社員が暇になってしまう原因
- 暇になってしまったときの対処方法
- 実際に暇な派遣先で勤務したことがある人の口コミ
などを紹介していきます。
この記事を読めば、派遣先が暇なときにはどうすれば良いかわかって、「仕事が暇すぎる」ことに悩む必要はなくなりますよ。
派遣社員が暇になる原因6つ
そもそも派遣社員は人手が足りない部分を補うために派遣されるのに、なぜ「仕事がない」状態になってしまうのでしょうか。
考えられる原因は主に6つあります。
- 社員が忙しすぎて仕事の指示を出せない
- 仕事自体に繁忙期と閑散期がある
- 有期契約のため教えても仕方がないと思われている
- 派遣社員はスキルが低いと思われている
- 派遣先の社員が派遣社員の扱いに慣れていない
- 派遣社員を信用していない
それぞれの原因について解説していきます。
1.正社員が忙しすぎて仕事の指示を出せない
派遣社員が暇になってしまう1つ目の原因は、正社員が忙しすぎて仕事の指示を出せないことがあげられます。
仕事の指示や指導するはずの社員が自分の仕事に追われてしまい、派遣社員の面倒まで見る余裕がないからですね。
派遣社員に限らず新しく入った人に仕事を教えるには、「仕事のやり方を説明する」「一緒に業務をやる」などの必要があります。
さらに、派遣社員にやってもらった仕事に不備はないかを確認する作業も加わりますよね。
忙しい中で仕事を教えなければいけないのは、さらに負担が増えることになります。
そのため「自分でやったほうが早い」「今は派遣社員にかまっていられない」となってしまい、結果的に派遣社員は放置されることになります。
2.仕事自体に「繁忙期」と「閑散期」がある
2つ目の原因は、派遣先の仕事自体に「繁忙期」と「閑散期」があることです。
引越し業者であれば3月~4月、旅行会社であれば大型連休前が忙しくなるなど、仕事自体に忙しい時期(繁忙期)と暇な時期(閑散期)があるためです。
忙しい時期を見込んで派遣社員に来てもらったものの、繁忙期を過ぎると、元から居る社内スタッフだけで足りてしまうこともありますよね。
派遣社員は基本的に社員の手が回らない業務を頼まれます。
業務が減ると派遣社員に手伝ってほしい仕事はなくなり、派遣社員は「暇」な状態となります。
3.有期契約のため教えても仕方がないと思われている
3つ目の原因は、派遣社員は有期契約のため教えても仕方がないと思われていることがあげられます。
派遣社員の契約期間は3ヶ月から半年が一般的だからですね。
派遣先の社員には「仕事を教えても3ヶ月後にはいなくなるから教えた時間が無駄」と考える人も中にはいます。
たとえば、一年を通じて行う業務を派遣社員に教えて、派遣社員が一人で業務できるようになったとしますね。
しかし、契約期間後に派遣社員が契約更新しないと、次に来る派遣社員にまたイチから教える必要があります。
このようなことが続くことで、「派遣社員はどうせいなくなるから教えても仕方がない」と思ってしまうスタッフさんも残念ながらいます。
4.スキル面の不安から派遣社員に仕事を振らない
- 「この仕事はスキルの低い派遣社員はできない」
- 「スキルの低い派遣社員に頼むのは怖い」
- 「素人になにかミスされて自分のせいになるのは嫌だ」
スキル面の不安から派遣社員に仕事を振らない派遣先スタッフもいます。
仕事を振ってもらえない派遣社員は結果的に「暇な状態」となります。
さらに、故意ではなかったとしてもミスをすると、派遣先スタッフから「ああ、やっぱり任せなければよかった」と思われることで、より仕事を振ってもらえなくなったりします。
5.派遣先の社員が派遣社員の扱いに慣れていない
派遣先スタッフが派遣社員の扱いに慣れていないことがあげられます。
派遣社員の業務の仕方は直接雇用されている社員とは違うからです。
直接雇用されている社員は上司の指示で仕事を頼まれた場合、基本的に断れずに仕事を引き受けます。
たとえば、営業で入ったとしても接客の際にお茶くみを頼まれたり、電話番を頼まれても「イヤだ」とは言えませんよね。
派遣社員の業務内容はあらかじめ契約で決められているので、契約外の業務を頼んではいけません。
派遣社員を導入して間もない企業だと、派遣先スタッフが「何の業務を頼んで良いのか悪いのか」の判断がつかず、仕事を頼めないこともあります。
また派遣社員は別会社の人なので、人見知りのスタッフだと話しかけられずに、指示出しできなかったりします。
仕事を頼まれない派遣社員は社内で宙ぶらりんの状態、結果的に暇となるわけですね。
6.派遣社員を信用していない
結論から言うと、派遣社員を信用していないことから仕事を振ってもらえず暇になることがあります。
あなたの勤務態度が悪いことで派遣先スタッフが仕事を任せられないからですね。
例えば、仕事に遅刻したり、バックレたり、仕事中にサボったりすることです。
しかし、これはあなた自身に問題があるため文句は言えないでしょう。
問題なのは、あなたはマジメに働いているにも関わらず、派遣社員そのものを信用していない派遣先スタッフも居ることです。
なぜなら、過去に勤務態度の悪い派遣社員に何度も迷惑をかけられた経験から、派遣社員そのものを信用できなくなっているからですね。
迷惑の度合いが高ければ高いほど、派遣社員への差別意識へとつながっています。
仕事が暇で行きたくなくても無断欠勤はNG
- 「どうせ仕事がないから休みたい」
- 「暇すぎて時間を長く感じる」
- 「やることなさすぎてツライ」
派遣先に行っても仕事がなければ「行きたくない」と思う人もいるのではないでしょうか。
暇でやることがなければなおさら、「バックレてしまおうかな」とも思ってしまいますよね。
いくら派遣先が暇で行きたくなかったとしても、無断欠勤はNGです。
無断欠勤すると派遣会社から厳しい処分を受けることがあるからですね。
無断欠勤をすることで、
- 仕事を紹介してもらえなくなる
- 派遣会社の登録を抹消される
などの厳しい措置を取られるケースもあります。
また、派遣社員が連絡せずに仕事をバックレたときには、事故や事件に巻き込まれ可能性もあるため安否確認が行われます。
「電話がかかってきても出なければいい」と思うかもしれませんが、基本的に安否確認は本人と連絡が取れるまでしつこく行われますよ。
安否確認の手順をご紹介します。
- 派遣会社の担当、派遣先の上司から何回も電話がかかってくる
- 緊急連絡先(実家など)に電話がかかってくる
- 派遣会社の担当が自宅に確認に来る
最悪の場合、警察に連絡が行くこともあります。
上記のようなことが起こることを考えると、無断欠勤はしないほうがいいのはわかりますよね。
派遣社員の無断欠勤やバックレのリスクについて詳しく知りたい人は、「派遣先の仕事をバックレるとどうなるのか?無断欠勤のリスクとその後の対処方法も合わせて紹介」の記事も参考にしてみてください。
暇なときに早退できる派遣先もある
「仕事には来たけど、やることがないから帰りたい」と思う人もいますよね。
結論からいうと、暇なときに早退できる派遣先もあるけど、数は少ないです。
派遣社員の勤務時間は契約で決まっているからですね。
勤務時間が9時~17時までと決まっているのであれば、その時間内は決められた業務をやらなければいけません。
しかし、派遣会社によっては、仕事がないときは派遣社員に帰るように指示を出すことがあります。
「暇な派遣先企業に勤務したことがある100人」にアンケートを行ったところ、次のような口コミがありました。
- 作業量の割に従業員が多いのでやる事なく、途中で帰らされたりして困った
- 自宅待機になった
少数ではあるものの、上記のような対応をする派遣先会社もあるのがわかりますね。
ただ、一般的には暇をしていても勤務時間終了までは派遣先にいなければいけません。
それでも「あまりに暇でツライ」「仕事場にいるのが苦痛」と思ったときは、早退するのもアリです。
早退することで気分転換できるからですね。
同じアンケート内で「暇なことが原因で早退をしたことがあるか?」の質問には、16人が「ある」と回答しました。
この結果からも、暇なことで早退する人は1割以上いることがわかりますね。
ただし、早退する際には派遣先の上司に早退したいことを話し、許可をもらってから帰るようにしてください。
また、派遣社員は時給制で働いているため、早退をしてしまうと給料が減ってしまうことは覚えておきましょう。
派遣社員が暇になった場合の対処方法4つ
派遣先の仕事が暇でも「欠勤」や「早退」は給料に影響が出るため避けたいですよね。
「仕事を休む」「早退する」以外には、どのような対処方法があるのでしょうか。
派遣社員が暇になってしまったときの対処方法は主に4つあります。
- 派遣会社の担当・派遣先の上司に相談する
- 自分で仕事を見つける
- 派遣先の人に手が空いていることをアピールする
- 割り切って好きなことをする
それぞれの対処方法について解説していきます。
1.派遣会社の担当者や派遣先の上司に相談する
まず1つ目の対処方法は、派遣会社の担当者や派遣先の上司に相談することです。
相談することで暇なことが改善される可能性もあるからですね。
暇な派遣先企業に勤務したことがある100人に「暇なことを相談したか」のアンケートを実施しました。
アンケート結果を見ると、約半数の51人が「相談した」と回答しました。
「暇」なことを「どうにかしたい」「してほしい」と思っている人が半数はいるとわかりますね。
誰に相談をしたかの内訳は次のようになります。
- 派遣元の担当者に相談した・・・18人
- 派遣先の上司に相談した・・・30人
- 派遣元・派遣先の両方に相談した・・・3人
派遣会社や派遣先の上司に暇なことを相談することで改善はされるのでしょうか。
「相談した」51人のうち「暇なことが改善したか」を聞いたところ「改善した」と回答したのは21人、割合にすると41%いました。
相談したのに「改善しなかった」人の方が多い結果となりましたが、それでも41%の人が改善したことを考えると、「相談すれば暇じゃなくなる可能性もある」とわかりますよね。
また、相談は派遣会社の担当よりも派遣先の上司にするようにしましょう。
派遣先の上司に相談したほうが改善される可能性は高いからです。
派遣社員の仕事の指示は「派遣先」から出されます。
そのため、仕事がないと派遣先の上司に相談したほうが、派遣会社に相談するよりも話が早く、仕事をもらえることが多いです。
先ほどのアンケートでも「派遣先の上司に相談した」人のほうが「派遣会社の担当者に相談」した人よりも「改善した」割合が高かったです。
派遣会社の担当者 | 派遣先の上司 | 派遣元・派遣先の両方 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
相談した人数 | 18人 | 30人 | 3人 | 51人 |
改善した | 5人 | 15人 | 1人 | 21人 |
改善しなかった | 13人 | 15人 | 2人 | 30人 |
この結果からも、仕事がないことを相談するときには「派遣先の上司」にする方が、暇な状態から脱出できる可能性が高いです。
2.自分で仕事を見つける
2つ目の対処方法は、自分で仕事を見つけることです。
頼まれていない仕事でもやれることがあるからですね。
たとえば、新しい人が入ってもすぐに業務ができるように「業務マニュアルを作成する」、仕事をやりやすくするために「業務の改善を考える」などです。
また、業務に関するマニュアルを読んだり、ファイルの整理などもおすすめです。
それでも暇になってしまったときには、自分のデスクの整頓や使っている部分の掃除をしましょう。
上記のような業務は契約以外の仕事になるかもしれませんが、暇をしているよりは「何かしている方がいい」と思う人には時間をつぶす方法になります。
ただし、派遣先によっては触ってはいけないファイルや業務以外の行動を嫌がる場合もあるので、よく見極めてから行動するようにしてください。
3.手が空いていることをアピール
3つ目の対処方法は、手が空いていることをその都度アピールすることです。
余っている仕事をもらえるかもしれないからですね。
たとえば、とても忙しくて手伝ってほしいと思っていても派遣社員には頼みづらいと思っている人もいるかもしれません。
また、忙しすぎて周りにまで目がいかず、派遣社員の手が空いていることに気づいてないこともあり得ます。
派遣先の上司には相談しにくくても、同じ業務をしている人や先輩になら手が空いていることも言いやすいですよね。
暇になってしまったときは「何かやることありますか?」と聞くようにすれば、「やる気がある人」と思われ、コンスタントに仕事をもらえるようになるでしょう。
4.割り切って好きなことをする
最後の対処方法は、割り切って好きなことをすることです。
なぜなら、暇なのは派遣社員の責任ではないからですね。
仕事がなく暇をしていることに初めのうちは罪悪感ある人もいると思います。
しかし、「暇」であるのは派遣先の責任であって派遣社員には何の罪もありませんよね。
そのため、「いろいろなことを試してみたけれどやっぱりやることがない」となったときは、気持ちを割り切って違うことをするなど図太くなるのも一つの手です。
実際に、暇な派遣先に勤務したことがある100人に「暇なときは何をしていたか」聞いたところ、次のような回答が得られました。
- 資格の勉強
- エクセルの関数を覚える
- 業務に関する本を読む
- ネットサーフィン
- 雑談をしていた
派遣先のパソコンを使えるのであれば、エクセルやワードのスキルアップを目指したり、暇な時間を活用して資格の勉強をする方法もあります。
ただし、いくら「暇」といっても仕事中です。
社会人として常識の範囲内でやれることをしましょう。
暇な派遣先の契約を更新した人(48人/100人)
暇な派遣先で勤務している派遣社員の人は、契約を更新するか迷っている人もいるのではないでしょうか。
暇な派遣先で勤務したことがある100人に「契約は更新したか」を聞いてみました。
アンケートの結果では、100人中48人が「更新した」と回答し、「更新しなかった」と回答した人とほぼ半数に分かれた結果となりました。
意見が分かれた理由は「暇なのにお金がもらえてラッキー」と思う人と、「暇なのがツライ」と思う人がいるからです。
暇なことを「ラッキー」と思うか、「ツライ」と思うかは人によって違うことに加え、派遣先の環境も関係してきます。
たとえば、自分以外の人も暇をしている職場では、罪悪感は少なく「楽でよかった」と思う人が多いです。
反対に自分だけが暇をしていたり、暇でもパソコンなどをいじれない職場だと「ツライ」と思う人が多いです。
暇なことが「ツライ」「苦痛」だと感じる人は次の契約更新はしないようにしましょう。
「更新した人」「更新しなかった人」の口コミを紹介
暇な派遣先の契約を「更新した人」「更新しなかった人」の口コミをそれぞれ紹介します。
更新を迷っている人は参考にしてください。
更新した人の口コミ
- 「暇なのに給料がもらえて嬉しかった」
- 「忙しくないが、雑用的な仕事が元々苦にならないタイプなので、雑用を見つけるのが楽しかった」
- 「暇だけど出勤すればお金になるので、これでお金をもらえるならいいと思った」
- 「これまで忙しい職場にしか勤めたことがなかったので衝撃とともにラッキーだと思っていた。暇すぎて辛い時期もあったが、エクセルの勉強をしたりも出来たのでいい経験だった」
- 「楽でラッキーと思ったが、同時に時給いただいてるのに申し訳ないなと思った」
- 「私だけが暇だったわけではなかったので、特にプレッシャーはなかった」
更新しなかった人の口コミ
- 「仕事が暇すぎて時間が過ぎるのは遅く辛かった」
- 「周りが忙しそうなのに自分は暇なので仕事に行くのが辛かった」
- 「いつ仕事がなくなるか不安だった」
- 「のんびり働きたい人にはいいかも知れないが、チャキチャキこなしたい人には全く向いておらずストレスが溜まる」
- 「暇すぎて、行きたくなかったし、なによりも派遣として行っている意味が分からなくて、毎日やめたかった」
- 「暇なので何か自分の勉強とか別のことをやりたかったが、それも許されそうな環境ではなかった。暇ではなさそうに一生懸命手だけ動かしているフリをしていた」
まとめ
暇な派遣先に派遣されてしまったときは、自分はどう感じるかが大切です。
「暇すぎてツライ」ときには、次のように対処しましょう。
- 派遣先の上司に相談する
- 仕事がないか聞く
- 割り切って好きなことをする
自分がやれるだけやっても改善されないこともあります。
ただ「休みたい」「辞めたい」と思っても「無断欠勤」はしてはいけません。
派遣社員はいろいろな職場に勤められるのがメリットでもあります。
暇すぎて我慢ができないと感じたときには、契約更新せずに新しい職場で心機一転働くこともオススメです。
- 調査対象:暇な派遣先で働いたことがある人
- 調査期間:2020年4月23日~25日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:100人