【例文つき】派遣会社の登録時に提出する履歴書の書き方

  • 派遣先が決まっていないのに、どうやって志望動機を書くの?
  • 派遣で働いていた時期の職歴の書き方が難しい
  • 本人希望欄って何を書けば良いの?

いざ、派遣会社に提出する履歴書を書き始めると、分からないことが色々と出てくるのではないでしょうか。

そこで当記事では、履歴書を作成する際に難しいと感じる人が多い、

  • 職歴
  • 志望動機
  • 本人希望欄

の書き方から、「顔写真の撮り方」「封筒の使い方」といった履歴書に関するさまざまな疑問点まで、たくさんの例文と共に解説していきます。

この記事を読めば、派遣会社に提出する履歴書の作成ポイントが分かり、読みやすくてわかりやすい履歴書がスラスラ書けるようになりますよ。

履歴書の書き方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

派遣会社へ提出する履歴書は登録者のプロフィールを知るのが目的

派遣会社が履歴書の提出を求める目的は、登録者のプロフィールを知るためです。

派遣会社は「スキル」「経験」「資格」といった情報を元に、派遣スタッフと派遣先企業とを結びつけるのが仕事だからです。

通常の就職活動では、履歴書を書類選考のために利用しますが、派遣会社では選考のために履歴書の提出を求めてはいません。

登録者のスキルや経験などを把握して、あなたの能力や希望に合った仕事紹介するために履歴書を活用しています。

ポイント
  • 企業へ提出する履歴書は「書類選考」が目的
  • 派遣会社へ提出する履歴書は「登録者のプロフィールを知る」のが目的

ケース別「派遣社員の職歴」の書き方

職歴欄の記載方法に決まりはないですが、誰が見てもひと目で分かるように書く必要があります。

特に派遣会社の職歴は、「派遣会社(派遣元)」と「派遣先企業」という2つの会社名が出てくるので、まぎらわしくならないよう分かりやすくまとめましょう。

この章では、4つのケース別に職歴の書き方を解説していきます。

【ケース1】職歴が少ない場合

職歴が少ない場合や、職歴を書き込むスペースが広い場合は、派遣先企業の「部署名」と「業務内容」も書きましょう

スペースを埋められて、さらに経歴も分かりやすくなります。

また、派遣の職歴を書く際は、「どこの派遣会社」から「どこの企業」へ派遣されたかが、分かるように記載します。

派遣会社に提出する履歴書の書き方

【ケース2】職歴が多い場合

職歴が多い場合や、職歴を書き込むスペースに余裕がない場合は「派遣会社名」「派遣先企業」「業務内容」の3つをまとめて一行に書きます。

派遣会社に提出する履歴書の書き方

なお、現在も就業中の場合は、日付ナシで「現在に至る」と記載します。

【ケース3】1つの派遣会社から複数の企業に派遣された場合

1つの派遣会社から複数の企業に派遣された場合、一行目に「△△△△派遣会社に登録」と書き、二行目以降に派遣先の企業を順に記載していきます。

派遣会社に提出する履歴書の書き方

派遣先企業は、派遣会社よりも文頭部分を1~2文字分空けて書くと見やすくなります。

また、「派遣期間満了につき退職」は、

  • 派遣会社を変えたとき
  • 派遣の仕事自体を辞めたとき

のどちらかに該当する場合のみ記載します。

派遣先企業が変わるごとに記載する必要はありません。

【ケース4】複数の派遣会社を利用している場合

複数の派遣会社を利用している場合は、派遣会社ごとにまとめると共に、派遣会社が変わるごとに「派遣期間満了につき退職」と記載します。

派遣会社に提出する履歴書の書き方

転職回数が多い場合や短期の仕事でも職歴は全て記載する

  • 転職回数が多いと仕事が続かないと思われるかも
  • 職歴が多くて履歴書に書ききれない
  • 短期の仕事は省略しても良い?

こんな風に思う人もいるかも知れませんが、転職回数が多い場合や、短期の仕事であっても、職歴は全て記載してください。

職歴を省略すると空白期間について疑問を抱かれてしまい、「この空白期間は何をしていたのか?」と、質問される可能性があるからです。

また、「都合の悪い経歴を記載していなかった」と悪い印象をもたれるリスクもあります。

職歴が多すぎて履歴書に書ききれない場合の解決策は2つあります。

  1. 入社と退職を一行にまとめる
  2. 職務経歴書を添える

1つ目としては、入社と退職をまとめて一行へ書く方法があります。

派遣会社に提出する履歴書の書き方

通常、入社と退職は別々の行に書きますが、スペースがない場合は上記のように一行内にまとめて書くこともできます。

2つ目は、「詳細は職務経歴書に記載」と書いて、別途「職務経歴書」を用意する方法です。

いずれにしても、自己判断で職務経歴を削ることは辞めましょう。

職務経歴書の詳しい書き方については、「 【見本つき】派遣会社の登録時に提出する職務経歴書の書き方」の記事でも解説しているので参考にしてみてください。

退職理由には状況に合わせた「定番フレーズ」を書く

  • 残業が多い
  • 人間関係が辛い
  • ほかにやりたい仕事ができた

退職理由は人それぞれですが、履歴書には詳しい理由を記載する必要はなく、状況に合わせた「定番フレーズ」を書けばOKです。

ここでは、退職理由ごとの3つの定番フレーズを紹介します。

1.自己都合の場合は「一身上の都合により退職」

あなた(働く側)の事情により会社を辞めた場合は「自己都合」となるので、「一身上の都合により退職」と記載します。

自己都合の解釈は広く、「会社に不満があった」「何かやむを得ない事情があった」「特に理由はないけどなんとなく辞めたかった」のいずれにも使える便利なフレーズです。

【自己都合の例】

  • 職場環境・人間関係・賃金に不満があった
  • 仕事が合わない・つまらない・ほかにやりたい仕事ができた
  • 家業を手伝うため
  • 家族の介護をするため
  • 結婚をするため
  • 妊娠した・子どもが生まれた
  • 妊活をするため
  • 特に理由はないけど辞めたかった

2.会社都合の場合は「会社都合により退職」

あなたの都合ではなく会社の都合により辞めた場合は、そのまま「会社都合により退職」と記載します。

「リストラのため」「倒産のため」のように、どんな会社都合かまで書く必要はありません。

【会社都合の例】

  • 会社が倒産した
  • 勤務先の事業所(支店など)がなくなった
  • 業績不振のためリストラされた
  • 会社の早期退職制度を利用した

ただし、面談の際に詳細を聞かれる可能性はあるので、答えられるよう準備しておきましょう。

3.契約期間が終了した場合は「契約期間満了につき退職」

派遣社員や契約社員のように、あらかじめ働く期間が決まっていた場合は、「契約期間満了につき退職」と書きます。

「退社」ではなく「退職」

履歴書に記載するのは、退社ではなく「退職」が適切です。退社には「会社を辞める」という意味のほかに「仕事を終えて会社を出る」意味もあるからです。

志望動機には「なぜ、その派遣会社に登録したいのか」を書く

派遣会社に提出する履歴書で「志望動機には何を書いたらいんだろう?」と悩む人も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、志望動機の項目には「なぜ、その派遣会社に登録したのか」を記載します。

派遣会社に提出する履歴書は、派遣先の企業ではなく派遣会社宛てに作成しているからです。

たとえば、以下におすすめの例文を挙げておきます。

  • これまでの経験を活かして事務の仕事をしたいので、オフィスワーク系の求人に強い御社に応募しました。
  • エンジニアの仕事に就きたいので、エンジニア分野専門の御社に応募しました。

「こんなにさらっと書くだけでいいの?」「志望動機って、もっとしっかり書いた方が良いのでは?」と思う人もいるかも知れません。

たしかに就職活動において企業に提出する履歴書の場合、志望動機は書類選考の合否を左右する重要項目となります。

人事担当者に対して、「その企業を志望する動機(理由)」を熱意が伝わるように書かなければいけません。

しかし、前述したように、派遣会社に提出する履歴書は「登録者のプロフィール情報を知る」ことが目的です。

働く場所は派遣会社ではないため、派遣会社に宛てた履歴書で志望動機を熱く語る必要はありません。

実際、テンプスタッフのように、「履歴書に志望動機の説明は不要で、空欄で出しても問題ない」と明記している派遣会社もあります。

志望動機は不要!
派遣の登録において志望動機は不要です。というのも登録先である派遣会社はあくまでも仕事を「紹介」する会社。

登録スタッフの希望条件と、実際に働く派遣先企業と橋渡しの役割を担うものであり、実際に派遣会社で就業するわけではないので、「なぜこの会社を志望したか」という動機の説明が不要です。

引用元:テンプスタッフ「派遣に登録するとき、履歴書の志望動機は書くべき?」

ただし、履歴書の項目に空欄があることをよく思わない派遣会社があることを考慮すると、志望動機欄には、「その派遣会社に登録したい理由」をシンプルに記載するのがいいと言えます。

「本人希望欄」には最低限の希望を書く

企業に提出する履歴書の場合、本人希望欄には「貴社の規定に従います」と書くのが原則です。

本人希望欄の言葉を真に受けて「事務職を希望します」「18時までには退社したいです」などと書いてしまうと、「採用される前から条件が多い人」「自分の都合を優先させる人」といった悪いイメージをもたれてしまうためです。

一方、派遣の場合は、最低限叶えてほしい希望を書いて大丈夫ですね。

希望に合った働き方ができることは、派遣会社の特徴でありメリットだからです。

たとえば、下記の希望条件であれば、派遣会社はあなたに合ったお仕事を探しやすくなります。

  • 事務職を希望します
  • 英語が活かせる仕事を希望します
  • 東京23都内での勤務を希望します

また、下記のように、仕事を始められる時期や、電話に出られない時間帯を書くのもOKです。

  • 現在就業中のため、○月以降の勤務を希望します
  • 現在就業中のため、平日○時~○時は電話に出られません

ただし、「時給○円以上を希望」「勤務可能時間は10時~15時まで」のように、待遇に対する具体的で限定的すぎる希望は、仕事紹介の幅を狭めてしまうので避けましょう。

「電話」の欄には携帯番号を書く

履歴書の「電話」の欄には携帯番号を書きましょう。

「電話」は派遣会社が仕事紹介や連絡事項がある際に使用するため、連絡がつきやすい携帯番号の方が良いからです。

「履歴書に携帯番号を書くと失礼なのでは?」と思う人もいるかも知れませんが、むしろ逆ですね。

日中ほとんど家にいない人が固定電話の番号を書いても、電話がつながらないことで担当者の手を煩わせてしまいます。

また、求人が出た際、電話連絡をくれる派遣会社もあるので、電話に出られないことで希望条件に合った仕事に就けるチャンスを逃す可能性もあります。

もちろん、「携帯電話がない人」や「自宅にいる時間が多い人」は固定電話でも問題ありませんが、携帯電話の方がつながりやすい人は携帯番号を書きましょう。

なお、派遣会社へ電話をかける際は、「 【見本つき】電話のかけ方や名乗り方は?派遣会社との電話対応マナー」の記事もあわせて参考にしてみてくださいね。

常にメールチェックができるアドレスを書く

履歴書にメールアドレスの記入欄がある場合は、常にメールチェックができるアドレスを書きましょう。

最近は、メールで連絡や求人情報が届く派遣会社も多いためです。

常にメールチェックができるのであれば、携帯アドレス、PCアドレスのどちらでも構いません。

ただし、携帯アドレスは初期設定でパソコンからのメール受信を拒否するようになっている場合があります。

派遣会社からのメールも「迷惑メール」としてはじかれてしまうので、受信できるように設定しておきましょう。

フリーメールがおすすめ

履歴書に記載するメールアドレスは、フリーメールがおすすめです。特に使い勝手が良いのが「Gmail」で以下のようなメリットがあります。

  • 無料で複数アドレスが取得できるので、「派遣専用アドレス」が作れる
  • パソコンからもスマホからもメールチェックができる

全ての項目は省略せずに正式名称で書く

元号、住所、学校名、会社名は全て略さずに正式名称で書きます。

特に以下の3つに注意しましょう。

1.西暦・元号はどちらでも良いが統一する

日付や学歴・職歴を記載する際は、西暦、元号のどちらでも良いですが、履歴書全体で統一してください。

元号は変わるので、できれば西暦で書くことをおすすめします。

元号で書く場合、「H30」とアルファベットで略さず「平成30年」と書きましょうね。

2.住所は都道府県から

派遣会社が自宅から近い場合でも、住所は都道府県から書いてください。

また、番地は「○-○-○」ではなく「○丁目○番地○号」と書きます。マンション名も略しません。

3.学校名、会社名は省略しない

学校名、会社名は省略してはいけません。

学校名は、市立・私立・県立・都立から全て記載します。「高校」は「高等学校」と書きましょう。

会社名の「株式会社」を「(株)」と略すのもNGです。

また、入学と卒業や入社と退職を続けて書く場合でも、「同上」や「〃」ではなく、「〇〇学校入学」「〇〇学校卒業」と書いてください。

×悪い例

履歴書の学歴の書き方悪い例


◎良い例

履歴書の学歴の書き方良い例

学歴は「高校」から書く

学歴は、義務教育の小学校・中学校は記載せず、高校入学または卒業から書くのが一般的です。

ただし、記入する項目が少なく「学歴・職歴欄」の空欄が気になる場合は、中学卒業から記載しても問題ありません。

また、大学や専門学校は、学部・学科・専門コースまで記載してください。

何年に入学・卒業したのか分からない人は、「入学・卒業年度自動計算表」のサイトで簡単にチェックできます。

派遣会社へ提出する履歴書は手書きでもパソコンでもどちらでも良い

派遣会社へ提出する履歴書は「手書きの方が良いのか?」「パソコンで作成した履歴書でも良いのか?」と、悩む人も多いのではないでしょうか。

結論から言えば、派遣会社へ提出する履歴書は、手書きでもパソコンでもどちらでも構いません。

冒頭でも説明した通り、派遣会社が履歴書の提出を求める目的は、「登録者のプロフィールを知ること」であり、履歴書の形式で登録者を選考するわけではないからです。

また、履歴書を派遣先企業に渡すことは「労働者派遣法」により禁止されているため、派遣会社に提出した履歴書が実際に働く企業の目に触れることもありません。

ですから、

  • IT企業志望だから、パソコンスキルをアピールするためにパソコンで作成した方が良いかも
  • 企業の採用担当者が年配の方の場合、手書きの方が印象が良いのでは?

といった心配も無用です。手書き、パソコンどちらにもメリットがあるので自分に合った方法で作成しましょう。

●手書きのメリット
・字がきれいなことをアピールできる
・丁寧さが伝わりやすい
●パソコンのメリット
・手書きよりも読みやすい
・加筆修正が簡単にできる
・複数の派遣会社に提出する場合、一部作成すれば何枚でもプリントアウトして使える

履歴書は書きやすいフォーマットを選ぶ

履歴書を作成する際は、自分が書きやすいフォーマットのものを選びましょう。

履歴書のフォーマットは、

  • 学歴・職歴欄のスペースが広いもの
  • 資格・免許の記載欄があるもの
  • 好きな科目・苦手な科目の記載欄があるもの

など、さまざまです。

自分に合ったものでないと、

  • 空欄が多くなった
  • 逆に全てを書き込むスペースが足りない
  • 書きにくい項目内容がある

といったことが起きます。

たとえば、学校を卒業して何年も経っている30代・40代の人が「好きな科目や苦手な科目」を書くことは難しいですし、派遣会社にとっても必要な情報ではありません。

職歴が多い人なら「学歴・職歴欄」が広いものを、資格をアピールしたい人は「資格・免許欄」があるフォーマットを選ぶと、プロフィールが伝わりやすく書きやすいでしょう。

【Win/Mac/スマホで使える】おすすめの履歴書テンプレートサイト

この章では、Windows、Mac、スマホで使えるおすすめの履歴書テンプレートサイトを紹介します。

履歴書はコンビニ・文房具店・スーパーのほか、アマゾンなどのネット通販でも購入できますが、

  • 自分好みのフォーマットの履歴書が売っていない
  • パソコンで履歴書を作成したい
  • 履歴書用紙の購入費用を節約したい

という方は、自分が書きやすいフォーマットを選べる無料テンプレートサイトは便利なため、ぜひご活用ください。

【Windows用】「エン転職」の履歴書テンプレートのダウンロード

履歴書の実物を見ながらワード形式で入力していくタイプのテンプレートです。

「経歴を強調したい人」「志望動機を強調したい人」など目的に合わせて5種類のテンプレートから選べ、作成後はそのままプリントアウトできます。

また、白紙のテンプレートのみダウンロードすることもできます。

【Windows/Mac/スマホ用】「電子履歴書」のオンライン作成サービス

「電子履歴書」は、Windows、Mac、スマホのいずれでも利用できる履歴書オンライン作成サービスです。

フォーマットに入力をするだけで履歴書が自動作成され、後から文字の大きさ・字間・行間・余白を微調整することもできます。

履歴書は10種類のフォーマットから自分に合ったタイプを選べます。以下はフォーマットの一例です。

  • A4版
  • B5版
  • 職歴欄多め
  • 中途作用向け

また、手書きで履歴書を作りたい人は、白紙のテンプレートのみプリントアウトすることも可能です。

スマホで作成できる「バイトルの履歴書作成アプリ」

「バイトルの履歴書作成アプリ」は、スマホで履歴書が作成できるアプリです。

バイトルはアルバイト・パートの求人サイトですが、アプリでは、派遣・正社員・アルバイト問わずに使えるベーシックな履歴書が作成できます。

作成した履歴書は3種類の方法で活用できます。

  • メールに添付して派遣会社に直接送付
  • 自宅のパソコンにメールで送ってプリントアウト
  • ネットプリントを利用してコンビニでプリントアウト

バイトルの履歴書作成アプリに興味がある方は、こちらのページから確認できます。

履歴書用の顔写真の撮り方

市販の履歴書でも、ウェブサイトからダウンロードできる履歴書でも、写真を添付する必要があります。

この章では、派遣会社に提出する履歴書用の写真の撮り方を解説していきます。

履歴書の写真はスーツ姿がベスト

派遣会社に提出する履歴書用の写真は、スーツ姿で撮るのがベストです。

派遣会社は仕事を紹介する場なので、普段着で撮った写真を履歴書に貼ってくる人は、

  • 基本的なビジネスマナーを知らないのでは?
  • 派遣先でまじめに仕事をしてくれるだろうか?

と、担当者に不安を抱かれてしまいます。

また、「ジャケットを着用すれば、インナーは襟のないカットソーやTシャツでも良いのでは?」と思う人もいるかも知れませんが、「ビジネスの場ではスーツが当たり前」という考えの担当者も決して少なくありません。

やはりスーツは誰が見ても間違いないのではないでしょうか。

履歴書の写真を撮る際は、下記を着用しましょう。

  • 男性:黒or紺orグレーのスーツ+Yシャツ+ネクタイ
  • 女性:黒or紺orグレーorベージュのスーツ+ブラウス

また、派遣登録会へ行く際の服装や見た目については「派遣登録会へ着ていく服装・髪型・化粧はどうすればいいのか?」の記事で解説しているので参考にしてみてくださいね。

履歴書の写真はスピード写真でOK

掲示板の口コミでは「履歴書に貼る写真は写真館で撮るべき」という意見も見かけますが、スピード写真で問題ありません。

写真館は、「納得できるまで何枚でも撮れる」「プロが表情の作り方のアドバイスをしてくれる」といったメリットがあります。

しかし、今はスピード写真も取り直しができますし、顔色を明るく見せたり、くすみを消したりする機能が備わっている機種も多く、十分きれいに仕上がるからです。

スピード写真は、駅やショッピングモール・コンビニ前に設置されていることが多く、料金は700円~1,000円ほどです。

スピード写真の設置場所は、以下のサイトで検索できます。

また、「写真を撮るためにわざわざスーツを着るのは面倒」という人は、登録会当日に撮影するのもおすすめです。

その際は、事前にスピード写真の設置場所を調べ、時間に余裕をもって出かけましょう。

写真は裏に名前を書いて両面テープで貼る

履歴書に貼る写真の裏には、名前を書いてください。

万が一、剥がれ落ちてしまった際にでも、誰の写真か分かるようにするためです。

スティックのりは粘着力が弱く、水のりは水分で写真が波打ってしまうこともあるため、きれいに貼れて粘着力も強い両面テープがおすすめです。

登録会当日にスピード写真を撮る場合は、ハサミと両面テープを忘れないように持参しましょう。

履歴書へ押す印鑑は「シャチハタ」以外を使用する

履歴書へ押す印鑑は、「シャチハタ」以外を使用してください。

シャチハタは朱肉いらずで便利ですが、公的文書や履歴書・証明書のような重要な文書には使用しないのが一般的な考えだからです。

朱肉をつけるタイプであれば、100円ショップで売っている安価な印鑑でも大丈夫です。

また、押印欄のない履歴書もあります。印鑑がない人は、押印欄がないタイプの履歴書を使用しましょう。

履歴書に押印欄がなく、派遣会社から押印の指示があった場合は、氏名の横に文字と重ならないように押せば大丈夫です。

履歴書の印鑑

【印鑑についてのまとめ】

  • 押印欄がない履歴書に印鑑は押さなくて良い
  • 印鑑がない人は押印欄がない履歴書を選ぶのがおすすめ
  • 押印欄がない履歴書を使用する人で、派遣会社から押印の指示があった場合は氏名の横に押す

履歴書は封筒に入れて持参する

履歴書は封筒に入れて持参しましょう。

むき出しのままで持っていくよりも、書類を丁寧に扱っている印象を与えられるからです。

ただし、封筒から出して提出する場合もあるので、すぐに取り出せるよう封はしません。

また、封筒はクリアファイルに入れて持参すると、カバンの中で折れたりシワがついたりすることなく、きれいな状態で提出できます。

雨や、カバンの中に入れたペットボトルの水滴で濡れるのも防げます。

封筒が大きくて1枚のクリアファイルに収まらない場合は、2枚使用して上下から挟むと良いでしょう。

履歴書の封筒

では、履歴書を入れる封筒について、もう少し詳しく解説していきます。

封筒は白色の「角型2号」がおすすめ

封筒のサイズは、履歴書を小さく折り畳まなくても良いように、A4が入る「角2(角型2号)」がおすすめです。

また、封筒の色は茶色ではなく、上質なイメージのある白色が履歴書には適しています。

履歴書を入れる封筒

お祝いやお礼の手紙は、茶封筒ではなく白封筒の方がきちんとした印象をもつのではないでしょうか。

同じように、履歴書も白封筒の方が丁寧な印象を与えられます。

茶封筒や、長形の封筒に履歴書を折り畳んで入れたからと言って登録できないことはありませんが、良くない印象をもつ担当者もいることを想定し、より丁寧な方法を選んだ方が安心です。

白色の角型2号の封筒はコンビニではあまり扱っておらず、ダイソー・セリア・キャンドゥといった100円ショップで手に入ります。

封筒には差出人を記載する

履歴書を登録会に持参する場合、送付状(添え状)は不要です。

「○○派遣会社 御中」のように封筒に宛名を書く必要もありませんが、裏面の左下に自分の「名前」「郵便番号」「住所」を忘れずに記載しましょう。

履歴書を入れる封筒の書き方

封筒から出して履歴書だけを提出することもありますが、封筒ごと渡す場合に、中を見なくても誰からの履歴書かがひと目で分かるようにするためです。

また、派遣会社にはさまざまな郵便物が届くため、ほかの郵便物とまぎれないよう封筒の表面に赤で「履歴書在中」と書き、文字の周りを囲むのがマナーです。

履歴書の封筒の書き方

100円ショップや文房具店に「履歴書在中」のハンコも売っていますが、定規を使って線を丁寧に書けば手書きでも全く問題ありません。

なお、履歴書と一緒に「職務経歴書」も同封する場合は、「応募書類在中」と記載しましょう。

大手派遣会社の多くは履歴書が不要

ここまで履歴書の書き方について解説してきましたが、実は近年、大手派遣会社の多くが履歴書の提出を不要としています。

履歴書に記載するプロフィール・経歴・希望条件などは、自宅のパソコンやスマホからWEB登録(オンライン登録)できるからです。

また、自宅で連絡先などの簡易的なWEB登録をして、登録会の際に派遣会社のパソコンで本登録をすることもあります。

いずれにしても、今まで履歴書に記載していた内容は派遣会社が用意したフォーマットに入力できることから、あらためて履歴書を提出する必要がないという派遣会社が多いのです。

「履歴書不要=あやしい派遣会社」ではないので、心配はいりません。

むしろ、履歴書の準備が面倒な方は、積極的に履歴書不要の派遣会社に登録しましょう。

「派遣会社は履歴書のどこをチェックするのか?」を現役社員に聞いてみた

「派遣会社は履歴書のどこをチェックするのか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

現在も派遣会社の人事担当者を15年以上続けていて、当サイトの監修者でもある「としぞうさん」にズバリ聞いてみました。

■としぞう氏のプロフィール
こまった派遣社員のエピソードを描いた「実録!負け組人生!?派遣会社の裏の裏!」の運営者「としぞう」氏。

派遣会社の現場で日々起こるトラブルの数々をユーモアあふれる語り口調で書いたことで、ブログは書籍化、漫画化もされるほどの人気となる。

代表作としては、こまった派遣社員のエピソードを描いた「こまった派遣社員」や、派遣という生き方について書かれた「ハケンガシゴト。」がある。

履歴書をチェックする中で不採用にする人の共通点はありますか?
履歴書をチェックしていく中で「雑な人」だと感じた場合は採用しません。

履歴書が雑だと「仕事も雑なんだろう」と感じてしまい、派遣先企業へ怖くて紹介できないから不採用にするしかありません。

よくある例を挙げると、

  • 文章内にある句読点の位置がおかしい
  • 「!(ビックリマーク)」を文章内に多用している人
  • 履歴書のいたるところが修正液の跡だらけ
  • パソコンで作った履歴書だと、文章が枠外まで続いていたり途切れていたりする

などがあります。

ただし、例外としては、誰でもできる単純作業で人手が足りない場合は採用することもあります。

履歴書の職歴欄でチェックするポイントは?
職歴欄は「荷物を運ぶ」といった、特別なスキルや経験を必要としない単純作業の場合は特にチェックしません。

しかし、単純作業以外であれば、専門性の高い仕事はもちろん、事務職でも職歴はチェックします。

事務職の場合、前職が大手企業の事務をしていたのか?中小企業の事務をしていたのか?をチェックしますね。

本人の希望によっても変わりますが、前職が大手企業であれば、大手企業の方が合うと考えてマッチングするためですね。

履歴書の志望動機の項目でチェックするポイントは?
基本的にチェックしていません。理由の多くが「仕事を探してくれるから」だからです。

ただ、志望動機の項目に、

  • 「どんな仕事でも頑張ります!!」
  • 「全ての仕事に対して情熱的に取り組んでいきます!!!」

と、情熱的なアピールをしてくる人もいます。

仕事に対して熱意があるのは結構なことですが、「一般常識の面で大丈夫なのかな?」と心配になることから、残念ながらマイナスアピールとなりますね。

履歴書の写真でチェックするポイントは?
写真でチェックするのは「ちゃんとした証明写真が貼ってあるのか?」だけですね。

写真自体は貼ってあっても、ちゃんとした写真ではない場合があります。

実際にあった例として、

  • 日常的な風景が入ったスナップ写真
  • プリクラ写真
  • スマホで自撮り撮影後にプリントアウトして貼り付けた写真
  • 何十年も前の写真

などが挙げられます。

「ホントにそんな写真貼ってくる人がいるの?」「たまたま変わった人がいただけじゃないの?」と疑われる方もいると思いますが、実際には一人や二人といった話ではありません。

まとめ

派遣会社へ提出する履歴書は、登録者のプロフィールを把握することが目的です。

就職活動の際に企業に提出する履歴書のように「選考」が目的ではないので、基本ルールの通りに読みやすく、分かりやすく書ければ十分です。

また、「履歴書を書くのが面倒」という方は、履歴書不要の大手派遣会社に登録しましょう。